カリウムをサプリメントで摂ろう!
日本人の現在の食生活では、諸外国に比べて塩分が多いため、塩分(ナトリウム)の排泄を助けるカリウムの摂取が重要だと考えられています。
また、甘いもの、コーヒー、お酒などの嗜好品などにより、体内のカリウムは失われます。カリウムが不足すると、体内のナトリウム濃度が高まり、高血圧やむくみの原因となります。
塩分の多い食生活や野菜不足が続くとき、運動のパフォーマンス強化など、食事からの摂取では不足する時は、サプリメントを利用して、カリウムを補給しましょう。
カリウムの効果・働き
カリウムはカルシウム、リンに続いてヒトの体内に多く存在するミネラルです。細胞の浸透圧の維持、酸とアルカリの平衡維持、筋肉収縮、神経細胞の刺激伝達に関与しています。カリウムは全体の98%が組織の細胞内液に存在し、細胞外液に多く存在するナトリウムと拮抗して作用しています。
カリウムとナトリウムは2対1の比率で水分濃度を一定に保ち、必要以上のカリウムとナトリウムは腎臓や副腎の働きで汗や尿として排出されます。
カリウムサプリメントの選び方
1日のカリウム摂取目安量
カリウムの摂取目安量は、成人男性で1日あたり2,500mg、成人女性で2,000mgです。食事からの摂取量と合わせて、この分量を1日の目安として摂取できるサプリメントを選びましょう。
カリウムと合わせて摂ることで効果がアップする成分
メリロート
マメ科植物のメリロートは血行改善に効果的なフラボノイドの一種、クマリンが含まれています。ヨーロッパでは医薬品として利用され、日本ではむくみ改善のサプリメントやダイエット茶に使用されています。
とうもろこしのひげ
とうもろこしのひげは雄しべの先っぽの部分にあたります。利尿作用や抗炎症作用が高く、サプリメントに利用されています。
赤ブドウ葉
血流改善に効果的なポリフェノールが含まれ、赤ブドウ葉乾燥エキスにはむくみの改善効果が認められています。ヨーロッパでは、メディカルハーブとして伝統的に利用され、日本では赤ブドウ葉製剤が医薬品として利用されています。
明日葉
セリ科の植物、明日葉にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれ、生命力の強さから、不老長寿の妙薬として利用されてきました。明日葉に含まれるフラボノイドの一種、クマリンとルテオリンには利尿作用があり、むくみの改善に効果的です。
理想的なカリウムサプリメントとは
カリウムサプリメントを摂るうえで、上記のような血流改善・むくみの解消に効果的な栄養素(メリロート、とうもろこしのひげ、赤ブドウ葉、明日葉など)と合わせてとることで、相乗効果が見込めます。これらが一緒に配合されているサプリメントがいいでしょう。
カリウムサプリメントの副作用と注意点
カリウムのように馴染み深い成分が配合されているサプリメントは安心感がありますが、サプリメントでは成分が凝縮されているため、少量でも過剰摂取になってしまうことがあります。サプリメントを選ぶときは、分量に注意が必要です。
カリウムサプリメントの継続期間
カリウムサプリをはじめ、サプリメントは継続して摂取することで徐々に効果があらわれてきます。3か月ほど摂取し、体調の変化を確認してみましょう。
摂取にあたり医師への相談が必要な人
妊婦、授乳婦、子供、治療中の方は、カリウムサプリメントを使用するときは、医師にご相談ください。
カリウムサプリメントの摂取を控えた方がいい人
抗アルドステロン薬(カリウム保持性降圧利尿薬)、ACE阻害薬、A2拮抗薬、β-遮断薬、消炎鎮痛薬(NSAID)、シクロスポリン(ネオーラル)、ジゴキシン(ジゴシン)、抗コリン薬などはカリウムとの飲み合わせが悪い薬のため、服用中の方は医師にご相談ください。
カリウムサプリメントのよくあるQ&A
摂取目安量とされている1日2,000mg(女性)は食品からとることで示されています。サプリメントとして摂取する場合は、吸収率の良さを想定すると一時的に体内のカリウム濃度が高まり、体に負担をかける可能性があります。そのため、海外のサプリメントでは摂取量を調整しやすいように低用量で製品化されています。
体質改善や生活習慣病予防などの目的、活動量が多く汗をよく方は、食事と合わせて1日に2,600mg(女性)以内が望ましいとされています。初めは体調に合わせて、100~200mgから摂るようにしてみてください。
血流改善を促す軽い全身運動(ストレッチやウォーキング)を実践すると有効です。
体の細胞は約3か月の周期で生まれ変わります。体質の改善には継続して飲むことがおすすめです。
カリウムサプリメントのまとめ
カリウムはカルシウム、リンに続く多量ミネラルの1つです。細胞の浸透圧の調整、酸とアルカリの平衡維持、筋肉収縮、神経細胞の刺激伝達に関与しています。カリウムはナトリウムと相互に働き、過剰に摂取したナトリウムを体外へ排泄する作用があります。カリウムはお酒、コーヒー、甘いものなどの嗜好品により失われやすく、また、日本人の食生活は、諸外国に比べてナトリウムの摂取量が多いため、カリウムの摂取は大切だと言われています。
塩分の多い食べ物や嗜好品を好む場合、また野菜が不足する場合など、十分量が食事から摂取できないときは、サプリメントを利用してみましょう。


一番星 きゅきゅっと小町 パンパンが気になる方に★おすすめ★
米国にて高等教育終了後帰国し、食物栄養学部を卒業。大学研究室にて秘書、翻訳を経験後、現在管理栄養士として栄養関連記事の執筆、栄養指導、英日・日英翻訳に従事。
「シンプルな食スタイルで元気になりたい」こんな思いを伝えていきたいと、日々探求しています。