腸内フローラを改善する方法 ~腸活の始め方~

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腸活腸活とは「腸内環境を正常にする活動」のことを指します。例えば便秘がちの腸をすっきり快便な状態にしたり、バランスの悪い腸内フローラを善玉菌優位のよい状態に改善したり・・・そのような目的を持って活動することが腸活です。

ご存知の通り、腸は人間の健康状態に非常に大きな影響を与えます。例えば健康面では腸内フローラがよい状態に保たれると肥満を抑制したり、大腸がんのリスクを低下させたり、といったメリットがあります。

健康面だけではなく美容面でも、腸内に生息する細菌がビタミンB群などのビタミンを生産することでお肌にハリを出す作用があります。

腸は体だけではなく精神にも深く影響します。これは腸内環境によって、セロトニン(※)の分泌量が上下するためです。

このように腸は人間のあらゆる面に影響を与えます。腸活を始めて腸を正常な状態に保ち、心身ともに健康になりましょう!

※セロトニンとは人間の幸福感に関わる神経伝達物質。「幸せホルモン」とも呼ばれている。

【腸活の基本】食べ物、サプリメント

善玉菌のエサを摂る

善玉菌のエネルギー源(エサ)となる、食物繊維やオリゴ糖を、食事やサプリメントから摂取しましょう。

人参とレンコンと豆のサラダ食物繊維は、豆類や根菜類、海藻類、緑黄色野菜などに豊富に含まれます。肉や魚などの動物性タンパク質ばかり食べるのではなく、植物性の食品をたっぷり食べることが重要です。

また白米や小麦粉を使ったパンを、玄米や雑穀米、全粒粉を使ったパンなどに変えることで、よい食物繊維の供給源となります。

オリゴ糖は、甜菜や玉ねぎ、ごぼう、はちみつなどに含まれています。しかし甜菜以外の食品にはあまり含まれていないため、オリゴ糖のサプリメントやシロップ、粉末を利用すると効率的です。

紅茶やコーヒーに入れている砂糖を、オリゴ糖シロップに変えるだけで、1週間程度で便通の改善が実感できます。オリゴ糖は比較的、即効性が期待できます。(影響には個人差があります。)

善玉菌を直接摂る

乳酸菌やビフィズス菌をサプリメントも効果的です。善玉菌を直接補給することで腸内の環境を整えることが出来ます。

乳酸菌は、ヨーグルトやぬか漬けなどの発酵食品に含まれています。ビフィズス菌は自然の食品の中にはほとんど含まれていません。

食品からは摂取しにくいビフィズス菌はサプリメントから摂ると効率的です。乳酸菌とビフィズス菌の両方を含んだサプリメントもあるので、選ぶ際にチェックしてみましょう。

乳酸菌やビフィズス菌は効果が現れるまでに時間がかかります。なるべく継続を心がけて、3か月程度は様子をみましょう。

【腸活の基本】運動

ウォーキング腸活におすすめの運動は、

  • 上下の振動があるウォーキングやジョギング
  • 腹部を伸ばしたりひねったりするストレッチ、ヨガ、ピラティス

などです。

あまり運動をする習慣がなかった人は、生活に組み込みやすいものから始めてみましょう。

これらの運動は、腸のぜん動運動(※)を活性化させることが出来ます。

※ぜん動運動とは便を肛門のほうへ押し出す運動で、この動きが弱まると便秘をしやすくなります。加齢や自律神経の乱れ、ストレスなどにより、ぜん動運動の働きは低下します。

ぜん動運動が低下していると、悪玉菌が増殖し、腸内フローラのバランスが乱れる原因になります。

便は健康のバロメーターです。腸内環境の状態を把握するためにも非常に重要で、腸の健康が直結して現れます。

便秘の害として最も顕著なものが、毒素を腸壁から吸収しやすくなってしまうこと。これは、悪玉菌が生産したアンモニアや硫化水素といった有害物質です。便が腸の中に長時間留まることで、その毒素を吸収してしまいます。

さらに便の中で悪玉菌がより増殖してしまったり、便から水分がどんどん失われることでより便秘が悪化してしまったりという悪影響があります。

【腸活の基本】ストレス発散

カラオケストレスは腸内環境の悪化の原因となるため、適度に発散させることが必要です。

ストレス発散の方法は人それぞれですが、スポーツや入浴、カラオケなど、嫌なことを忘れてスカッとできる趣味を一つ作っておきましょう。

仕事や勉強などで、常に緊張した状態が続くのはよくありません。長時間続けるのではなく、休憩時間を設けて、甘いものとリラックス作用のあるコーヒーやハーブティーでリフレッシュするのもおすすめです。

腸のぜん動運動は自律神経によって調整されています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、それぞれ運動や仕事、勉強などの活発な活動と安静や休息、睡眠などの休むための活動に関わっています。腸のぜん動運動を亢進(活発にすること)させるのは副交感神経ですが、人間はストレスがかかると交感神経が優位になってしまいます。


一時的なストレスならば一晩眠ってしまえば解消してしまうこともありますが、日常的にストレスを受けている場合、常に心身に負担がかかり交感神経が優位な状態が続いてしまいます。その結果、腸もぜん動運動の働きが弱まり、腸内環境が悪化する原因となります。

【腸活の応用】睡眠

睡眠しっかりと睡眠をとることで腸内環境の悪化を防ぐことが出来ます。

睡眠中は副交感神経が優位になるため、腸の「ぜん動運動」が活発になります。これにより悪玉菌や、悪玉菌が生産した有害物質などを排出し、腸内環境を整えてくれます。質の良い眠りが、ぜん動運動を促進させ、便秘や腸内環境の悪化を防ぐことにつながります。

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、体の傷ついた部分を修復する、免疫力を高める、肌のターンオーバーを促すなど、体にとって大切な時間です。

なかなか眠れないという人は日中に少し運動をするとよいでしょう。適度な疲労感はストレスを解消するほか、眠気を誘発してくれます。

【腸活の応用】コップ一杯の水

コップ一杯の水を飲む就寝前にコップ一杯の水を飲むようにするとよいでしょう。朝、起きたときにも冷たい水を飲むことで眠っていた消化器を起こし、ぜん動運動が活発になります。

排便をするタイミングはある程度の個人差がありますが、腸のぜん動運動は副交感神経が優位になる就寝中に活発に行われるため、ほとんどの人は朝に便意を催します。

腸内フローラの改善に気を使っていて、運動習慣もあるのになかなか朝に便意が来ないという人は水分不足かもしれません。水分量が少ないと便は腸の中で硬くなり、なかなか動かなくなります。

意識して水分を摂ることで、腸のぜん動運動を活発化させ、しっかりと排出し、悪玉菌の増殖を抑えましょう。

こんな人は腸活を!腸の状態チェックリスト

腸が重要なのは分かっているけど、自分の腸がどんな状態か分からない・・・それが当然ですよね。

目安ではありますが、以下のチェックリストに当てはまっている場合、腸内環境が悪化している可能性があります。

4つ以上当てはまる人は腸活を開始して、腸をよい状態に保つようにしましょう。

  • 便秘がちである
  • 下痢気味である
  • ストレスを自覚している
  • 肉類が好きで野菜をあまり食べない
  • 食事を抜くことが多い
  • お酒をほぼ毎日飲む
  • 肌が荒れている
  • おならがくさい
  • 便から強い刺激臭を感じる
  • 運動習慣がない
  • 寝つきが悪い

まとめ

ストレスをためない腸は人間の心身に様々な影響を与えます。

よい影響もあれば悪い影響を及ぼすこともあるため、健康や美容のためには腸の状態を常に意識することが必要です。腸活と一言で言っても、ただ食生活を改善したり、運動習慣をつけたりするだけではあまり効果がありません。

しっかりと繊維質中心の食生活を送り、ストレスを発散して、運動をする、このような生活全体の改善が必要になります。

たまの飲み会などでの暴飲暴食や一日中ごろごろしてしまうことは問題ありません。その分、日ごろは食べるものや運動を大事にして、腸を少しずつよい状態にしていきましょう。



【執筆者】大見 貴秀医師

大見貴秀医師帝京大学医学部卒業。麻酔科標榜医、麻酔科認定医。 日本麻酔科学会、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員、生活習慣病アドバイザー。

「治療」よりも「予防」を重視して診療にあたる現役医師。麻酔科医として勤務するだけではなく、加齢による身心の衰えや疾患に対するアドバイスを行う。

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