運動と腸内フローラの改善 食べ物だけではなかったよい腸を作る方法

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運動お腹が緩かったり便秘をしがちだったりと腸の状態が乱れたときに、繊維質(ごぼうやレンコンなど)のものや、発酵食品(ヨーグルトや納豆)を食べることをする人は多いのではないでしょうか?

腸内フローラにとって、よい食べ物を食べることはもちろん重要です。しかし腸内フローラを改善してお腹の調子をよくするためには実は運動も重要になるのです。

腸内フローラと運動の関係

なぜ運動が腸内フローラの状態を改善するのか解説していきましょう。

腸内フローラと運動の関係① ぜん動運動

ぜん動運動運動をすることは腸に刺激を与えてぜん動運動を促進させる働きがあります。

食後に軽い運動をすると便意を催す人もいるでしょう。

ウォーキングや軽いサッカーなどの球技などの有酸素運動を行うとぜん動運動が刺激され排便が促され、腸内フローラの改善に役に立ちます

ぜん動運動がなぜ腸内フローラを改善するのか

腸で行われるぜん動運動とは、腸内の便を体外に排泄するために行われる運動です。

腸の上部にある便はぜん動運動により肛門の方へ送られ、排泄されます。便は利用されなかった食べ物を体外に出すだけではなく、悪玉菌そのものや、悪玉菌が作り出す有害物質も排出する働きがあります。

便秘になると調子が悪くなってくるのは、腸内で有害な物質が排泄されず、腸壁から吸収されてしまうことも理由の一つなのです。

ぜん動運動は人間のもつ基本的な機能であるため、通常は何もしなくても自然と起こる現象です。しかし筋肉が弱まっていたり、自律神経のバランスが乱れていたりするとぜん動運動も弱くなり糞便を押し出す力が低下します。その結果、便秘になってしまいます。

便は悪玉菌が増殖する温床となります。便秘をしている間のおならが悪臭を放つように、便が腸内に留まる時間が長ければその分、有害な物質が生産され体に悪影響を及ぼします。

腸内フローラの状態をよい状態に保つためにも、ぜん動運動を促進させてしっかり排泄することは非常に重要です。

腸内フローラと運動の関係② 自律神経

有酸素運動自律神経が整うことにより、腸のぜん動運動も高まり、排泄が促され腸内フローラを良好な状態に保つことができます。

有酸素運動を習慣化することで自律神経を調整する働きがあります。

自律神経と腸内フローラの関係

自律神経は活発な活動に関わる交感神経と、安静や休息に関わる副交感神経からなる神経です。人間が起きている時でも寝ている時でも無意識に24時間働いていて、心臓や脳、神経の動きに関わっています。

腸のぜん動運動は自律神経によって調整されているため、自律神経のバランスが乱れるとその動きは弱くなってしまいます。特にストレスや過労に晒されやすい現代社会では、交感神経が優位に働くことが多く、ぜん動運動が弱まってしまいがちです。

腸内フローラと運動の関係③ ストレス解消

ストレスストレスは自律神経を乱して、ぜん動運動の働きを低下させます。

かしそれだけではなく、ストレスそのものが腸内フローラに生息する細菌群のバランスを変化させることも明らかになってきました

ロシアの宇宙飛行士が飛行中の腸内細菌の種類を調べたところ、乳酸菌やビフィズス菌と言った善玉菌が減少し、大腸菌やウェルシュ菌と言った悪玉菌が増加したことが確認されています。

このようにストレスそのものが悪玉菌の味方をして腸内フローラの状態を悪化させれてしまうことが示唆されています。

ストレス解消の方法は様々ですが、運動はその代表的なものです。適度な運動をしてストレス発散することで悪玉菌が増殖するのを抑制して腸内フローラをよい状態に保つことができます。

腸内フローラの改善に適した運動

腸内フローラの改善に適した運動のポイントは2つです。

一つは「苦にならないこと」。つらさを感じるくらいハードな運動をしてしまうと長く続かず、ストレスにもなってしまいます。腸内フローラを改善しようとして運動を始めても、ストレスを溜めてしまったら、結局腸内フローラは悪化してしまいます。

もう一つは「疲れすぎないこと」。適度な疲れは自律神経のバランスを整え、夜入眠しやすくさせることで心身のバランスを整えてくれます。しかし過剰に疲れてしまうと体が緊張状態になり、ストレスを感じてしまいます。また疲れすぎるとつい食べ過ぎてしまい、これも腸内フローラの悪化に関わります。

これらの前提をもとにおすすめの運動をいくつか紹介します。

ウォーキング

ウォーキングウォーキングはいつでもだれでもどこでも行うことができる最もお手軽な運動です。自分のペースを守れば辛すぎる、疲れすぎるということもなく、無理なく体を動かすことができます。

有酸素運動なので、最低でも20分ほど続けるようにしましょう。だんだん体力がついてきたら30分40分と時間を延ばしていくと腸内フローラだけではなく、ダイエットにも効果的です。

きもち早歩きで背筋をピンと伸ばして歩くとなお効果的です。

ストレッチ、ヨガ、ピラティス

ストレッチ、ヨガ、ピラティス腸内環境の改善にはストレッチやヨガ、ピラティスでも十分に効果があります。

腹部に刺激を与える運動は腸のぜん動運動を刺激して、排泄を促し腸内フローラの改善に役に立ちます。

ストレッチ、ヨガ、ピラティス、それぞれ細かい違いはあっても腹部を伸ばしたり、ひねったりする動きがあります。肉体的な負担は少なく、腸内フローラの改善を行うことができます。

これらは独力で行うことが難しく、トレーニングジムやレッスン教室などに通うことが多いでしょう。そのためモチベーションを保ちやすいこともメリットの一つです。

腹筋運動

筋力トレーニングと聞くとつらそうなイメージですが、自重だけで行うトレーニングは体への負担が少なく行うことができます。特に頻繁に便秘になる人はお腹の筋肉を鍛えて、ぜん動運動を強化するとよいでしょう。

おすすめは「クランチ」という種目です。
クランチ

仰向けの状態になり両膝を折り曲げます。その状態で腹筋に意識を置いたまま状態を上げていきます。

お腹に力が入りプルプルとした状態で10秒ほどキープそしてゆっくり元の位置に戻しましょう。

これを15回から20回ほどを1セットとして3セットから5セット行います。

マット(絨毯などにバスタオルを敷いても可)があれば気軽に自宅でできるためお勧めです。

終了したら腹部のストレッチを行えばなお効果が高まります。お腹の筋肉は大きいため、鍛えることで基礎代謝が上がり痩せやすい体になる効果もあります。

まとめ

ストレッチ腸内フローラを改善し、よい状態に保つために最も重要なことは食べ物です。繊維質のものをしっかりと食べることで腸内の善玉菌を増殖させ、健康を保つことができます。

ですが、意外にも運動も腸内フローラ改善のために重要なポイントの一つ。腸のぜん動運動を促進させ排泄を促したり、悪玉菌の増殖を抑えたりする働きがあります。

腸内フローラ改善のためにつらい運動は逆効果。ウォーキングやストレッチなど負担の少ないものから始めていきましょう。



【執筆者】大見 貴秀医師

大見貴秀医師帝京大学医学部卒業。麻酔科標榜医、麻酔科認定医。 日本麻酔科学会、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員、生活習慣病アドバイザー。

「治療」よりも「予防」を重視して診療にあたる現役医師。麻酔科医として勤務するだけではなく、加齢による身心の衰えや疾患に対するアドバイスを行う。

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