■γリノレン酸(GLA)
私たち日本人になじみ深い月見草(オオマツヨイグサ)には、γリノレン酸(GLA)が多く含まれています。
月見草はチリが原産とされ、遙か昔に渡来しました。現在では野生化し河原や山野などでよく見られるようになっています。多年草で、香りのある黄色い花を咲かせます。
北米では数千年も前からインディオが月見草を痛み止めや感染症,皮膚病や外傷の治療に利用してきました。
月見草の有効成分は種子に約9%含まれているγリノレン酸(GLA)です。
人間の体内ではリノール酸を含む食品を取ると、体内で生理活性の高いγリノレン酸に変換されます。しかし、リノール酸(マヨネーズやサラダ油に多く含まれる)の取りすぎや加齢,ホルモンバランス,コレステロールや甘い物,アルコールの取りすぎによってγリノレン酸への変換がストップしてしまい、体内のγリノレン酸濃度が低下してしまいます。
γリノレン酸は血圧の安定や子宮筋の調節,アレルギー反応の調整など様々な生体機能の調整に働きます。従ってγリノレン酸を充分摂取すると生理痛や生理前症候群を改善し、アトピー性皮膚炎やリウマチなどのアレルギー性疾患に大変効果的です。
γリノレン酸は、主にヨーロッパ(イギリス,ドイツ,フランス)ではアトピー性皮膚炎の治療に用いられています。
γリノレン酸(GLA)は母乳に含まれるほか、月見草やボラージ草,ブラックカラントなどの数種類の植物だけに存在する珍しい物質です。 【スポンサードリンク】
■γリノレン酸(GLA)の科学的データ
γリノレン酸(GLA)は、イギリス、ドイツ、フランスなどではアトピー性皮膚炎の治療に用いられ、多くの臨床試験が行われています。その結果、アトピー性皮膚炎の諸症状、特に「かゆみ」の軽減に有効であることが判明しました。
ブリストル大学
軽度から中位度のアトピー患者、127人の子供と204人の成人を対象にした臨床試験。ほとんど全ての患者が局所ステロイドを使用,継続していたが、アトピー性皮膚炎はほとんど改善しなかった。
対象者を2グループに分け、一方にはγリノレン酸を投与、他方にはプラシーボを投与したところ、γリノレン酸投与群ではプラシーボ投与群の2倍以上であり、両者の差は極めて顕著。特にかゆみに対する効果は優れており、擬薬投与群では効果が見られなかった。
この臨床試験で使われた各患者の投与量と効果の関係を分析したところ、成人では投与量を増やすと効果が増大することがわかった。
重傷アトピー性皮膚炎患者に対する臨床試験
重症のアトピー性皮膚炎の患者179人を対象におこなった臨床試験。患者のほとんどは月見草油500mg含有カプセルを1日8個投与。179人のうち116名(65%)は、内服の結果症状が改善したと評定される。
この116名の患者のうち、46%は開始した後1〜4週間で改善が認められ、44%は開始後4〜12週間で改善が認められました。これらの患者のうち、89%が月見草油カプセルを4か月以上使用し、48%は1年以上使用したが、治療を続けている間改善は継続。
また、抗ヒスタミン剤の使用は約73%減少し、局所ステロイドの使用も約52%減らすことが出来た。
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■γリノレン酸(GLA)の安全性
γリノレン酸は人間の生理作用の中では普通に存在する中間体です。γリノレン酸の安全性については、動物実験および臨床試験で確認されています。
また、妊娠中,授乳中の摂取についても特に問題はありません。
■γリノレン酸(GLA)の有効成分と働き
γリノレン酸は、正常で健康な皮膚の構造と機能に必要なオメガ6系の不飽和脂肪酸のひとつです。γリノレン酸はアラキドン酸から生成される炎症物質プロスタグランジンE2やロイコトリエンの生成や働きを抑制し、細胞組織の機能を正常化するなどの働きをします。
γリノレン酸が充分存在しないと、炎症物質の過剰生成が起こりアトピー性皮膚炎を発症しやすくなります。また、γリノレン酸は皮膚の表皮細胞に必要な重要成分で、不足すると水分の調節異常が起こり、乾燥を引き起こし、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
デヴィッド・ホロビン博士(不飽和脂肪酸の世界的権威)の研究により、アトピー性皮膚炎患者の血中にはγリノレン酸(GLA)が健常者の50%しかないことが判明しています。アトピー性皮膚炎にはγリノレン酸が大変重要な栄養素であることは明かです。
体内でリノール酸から変換されたγリノレン酸は、さらに高活性のジホモγリノレン酸に変換され、プロスタグランジンE1というホルモン様物質が作り出されます。
プロスタグランジンE1は、アラキドン酸から生成される炎症物質「プロスタグランジンE2やロイコトリエンの生成や働きを抑制し、細胞組織の機能を正常化する働きがあります。
またγリノレン酸は表皮細胞を構成する大変重要な物質で、γリノレン酸が不足すると水分調整異常が起こり、皮膚のバリア機能が低下し乾燥につながってしまいます。
■γリノレン酸(GLA)の効果的な摂取方法
γリノレン酸を効果的に摂取するためには月見草油のサプリメントやγリノレン酸含有のサプリメントで取るべきです。
一日の摂取量の目安として、γリノレン酸を340mg以上摂取できる製品がよいでしょう。またアトピー性皮膚炎の改善を期待して摂取する場合、γリノレン酸を500mg以上摂取した方が効果的であるという臨床データーがあります。
γリノレン酸の効果は比較的ゆっくりとあらわれます。最低3ヶ月間は摂取してください。
γリノレン酸の摂取を止めると、ほとんどの場合3〜6ヶ月後に再発が起きます。再発はγリノレン酸の摂取量を減らしてとり続けることで防止できます。
また、必死脂肪酸はバランスが大切なので、オメガ3系脂肪酸(DHA,EPA)と同時摂取するとより効果的です。
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