インフルエンザの予防法は?食事や加湿などの対策と摂りたい栄養のまとめ~予防接種と合わせた備えを!

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インフルエンザ冬になると猛威を奮うインフルエンザ。

仕事や学校に大きな支障を与えるため、毎年気を付けている人も多いのではないでしょうか。

インフルエンザと風邪はなにが違うのか、インフルエンザ予防に効果のある予防方法7つを解説します。

インフルエンザと風邪の違いとは?

風邪意外に思われるかもしれませんが、インフルエンザと風邪はどちらも「かぜ症候群」に分類されます。

かぜ症候群は鼻や喉などの上気道粘膜に細菌やウイルスが感染することで発生する様々な症状の総称です。

発熱や頭痛、鼻や喉の痛み、鼻水、せき、くしゃみなどの症状が見られる、最もメジャーな疾患の一つです。

健康な人であれば免疫機能により、かかることは滅多にありませんが、なんらかの理由により免疫機能が低下するとかかりやすくなってしまいます。

原因としては80%から90%がウイルス性、残りが細菌性となっています。

インフルエンザと風邪の違いは、「インフルエンザウイルス」が原因でかぜ症候群を発症しているという点です。

症状から見た違いには以下のようなものがあります。

インフルエンザ
  • 38度以上の発熱がある
  • 激しい頭痛や関節痛、全身倦怠感、悪寒などの全身症状が見られる
  • 冬季(11月から3月くらい)にかかりやすい
  • 急激に症状が現れる(昨日までは元気だったのに急に発熱したなど)
風邪
  • 発熱はない、もしくは微熱(38度未満)
  • 症状は主にくしゃみや喉の痛み、鼻づまりなど上気道に関するもの
  • 1年中発症する
  • 症状は比較的穏やかに現れる(徐々に咳や鼻水、のどの痛みなどが現れる)

インフルエンザは季節性が強く、例年11月頃から流行が始まります。

その後1月から3月にかけてピークに達します。

高熱また高熱とともに急激に症状が現れることも特徴です。

またインフルエンザウイルスは感染力が強いため周囲に人に移りやすいことにも注意が必要です。

一方で風邪は熱があまり高くなりません。また症状も上気道に関する咳やくしゃみ、鼻水などが主で全身症状はあまり現れません。

以上がインフルエンザと普通の風邪の違いです。

もっと詳しく:風邪の予防と対策

インフルエンザウイルス予防の基本はやっぱり予防接種!

予防接種インフルエンザウイルスを予防するためには、予防接種することが重要です。

インフルエンザウイルスは様々な型があるため、その年に流行するであろうインフルエンザウイルスを予測してワクチンが製造されます。

インフルエンザは11月から3月頃まで流行します。

ワクチンを接種してから効果を発揮するまでは2週間程度かかるため、10月中旬ほどから受ける、もしくは12月後半からのピークに合わせて11月の終わりくらいに受けるのがよいでしょう。

13歳未満の子どもはワクチンが効きづらいため、2回の接種が推奨されます。

多くの小児科では10月前半くらいからワクチン接種が始まるため、10月中に1度、その1か月後にもう1度受けるようにするとよいでしょう。

インフルエンザの予防接種は自由診療となっていて、各病院が自由に価格を設定します。

1度の接種で3000円ほどに設定している病院が多いようです。

ワクチンの数には毎年限りがあるため、在庫がなくならないうちに予防接種することが重要です。

予防接種以外のインフルエンザを予防する生活習慣

予防接種以外でインフルエンザを予防するためには、規則正しい生活と十分な栄養摂取、手洗い・うがいが基本になります。

以下のポイントに気を付けてみましょう。

  • 3食バランスよく食べる
  • 睡眠時間は6時間以上確保する
  • ストレスを溜めない、解消する
  • 過労を感じたら休む
  • 帰ってきたら手洗いうがいを習慣にする
  • 冬場は加湿器やマスクを使う

ポイント1.食事・睡眠・生活習慣

食事低体重や低体脂肪率は免疫機能を低下させ、インフルエンザや風邪になりやすくなります。

食事制限はせず、3食バランスよく食べることは、免疫機能を維持・向上するために重要です。

また睡眠不足やストレス、過労も免疫機能を低下させる要因となります。

疲れたらぐっすり眠って、それでも過労やストレスを感じるようならば思い切って休養を取りましょう。

ポイント2.手洗い・うがい

手洗い外出して指や喉に付着したインフルエンザウイルスを手洗いうがいで除去することも重要です。

ただし冬だけ行ってもあまり意味がありません。

1年間を通した習慣にしましょう。手洗いをした後にアルコールで消毒をすると、なお効果的です。

ポイント3.マスク・加湿

マスク冬季は湿度が低くなります。

インフルエンザウイルスは乾燥した環境を好むため、冬季に流行しやすくなります。

マスクを使うとマスクと口や鼻の間にある程度の湿度が保たれます。

そのためインフルエンザウイルスの感染をある程度予防することができます。

また家やオフィスなどで加湿器を使うことも有効です。

特に不特定多数の人間がいるオフィスや学校では、インフルエンザウイルスが流行しやすくなります。

湿度は50%から60%程を目安に調整すると、インフルエンザウイルスの予防効果が期待できます。

インフルエンザ予防に摂りたい成分

インフルエンザを予防するためには日常の免疫力を高めることが重要です。

風邪対策として、1年を通して以下のような食べ物を食べることで免疫力を高めることができるでしょう。

乳酸菌、オリゴ糖、食物繊維など

腸内フローラ人間の免疫機能には腸内環境がとても大きな影響を与えていると考えられています。

腸内環境は善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌からなる腸内細菌のバランスのことで腸内フローラとも呼ばれます。

善玉菌はその名の通り、人体に対して有益な働きをする菌で、免疫力を高めたり、便通を改善したり、必須ビタミンを供給したりする働きをします。

一方で悪玉菌は有害な物質を生産して腸管の病菌のリスクを高めたり、便秘を促したり、免疫力の低下を招いたりします。

理想的な腸内環境は、善玉菌:悪玉菌:日和見菌の割合が2:1:7の時と考えられています。

常に善玉菌が優位な腸内環境を作ることで、免疫力が高まりインフルエンザや風邪にかかりづらくなります。

乳酸菌を摂る

プロバイオティクス乳酸菌を摂取すると、善玉菌を直接腸内に供給することができます。

この効果を「プロバイオティクス」と言います。

乳酸菌が胃酸で死んでしまっても、腸内にもともといる善玉菌が増える因子となるため、一定の効果が期待できますが、なるべく生きて腸まで届くタイプの乳酸菌を摂取するとよいでしょう。

小岩井乳業とキリンによって発見されたプラズマ乳酸菌が免疫力を高める力が特に強いと言われています。

インフルエンザを始めとするウイルス感染を予防するのに効果的でおすすめです。


食物繊維やオリゴ糖を摂る

プレバイオティクスオリゴ糖や食物繊維などは善玉菌の餌となります。これらを摂取することで、善玉菌の増殖を促すことができます。

この効果を「プレバイオティクス」と言います。

人体にもともと定着している善玉菌を増やすため、腸内環境を整える効果が高いことが特徴です。

オリゴ糖を摂取する場合は1日に3-5gを目安にしましょう。あまりに大量に摂取するとお腹をゆるくする原因となります。

食物繊維は1日に20-25gを目安にしましょう。食事からこの量を摂取するのは難しいので、市販のファイバードリンクなどを利用するのも効果的です。



プロとプレ二つのバイオティクスを組み合わせることで、さらに効果は高まります。

マヌカハニー

マヌカハニーマヌカハニーはニュージーランドで生産されるはちみつのことです。

どんな植物からでもマヌカハニーになるわけではなく、ニュージーランドに自生する「マヌカ」というフトモモ科の低木から採取されるはちみつのことを指します。

マヌカには「メチルグリオキサール」という抗菌物質が含まれています。

この物質は抗菌作用が非常に強く、濃度が濃いものほど強く細菌を殺菌すると考えられています。

ニュージーランドの先住民であるマオリ族は、このマヌカのエキスを抽出して、古くから殺菌・抗菌成分として利用してきました。

またはちみつとして摂取することで、はちみつに含まれる豊富なアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素なども摂取することができます。

マヌカハニーは、メチルグリオキサールの抗菌作用と豊富な栄養素により、免疫力を高め、インフルエンザや風邪に効果的であると考えられています。

マヌカハニーは食品のため、具体的な摂取量が定められていません。それぞれの商品の説明に従い、摂取するようにしましょう。

体調が悪い時には表記の量より1.5倍ほど多く摂取しても問題ありません。

現在では、サプリメントやタブレット、飴などに配合されているものが増えてきているので、それぞれ続けやすい形で摂り始めてみてください。

ビタミンA

ウナギビタミンAは動物のレバーやウナギ、アナゴ、ぎんだらといった魚介に多く含まれている必須ビタミンの一つです。

そのほかニンジンやカボチャ、ホウレン草などに多く含まれるβカロテンも体内でビタミンAとして働きます。

ビタミンAは喉や鼻といった粘膜の健康を守る働きをするビタミンです。

ビタミンAが不足すると粘膜が弱くなり、インフルエンザウイルスを始めとするウイルス・細菌類に感染しやすくなってしまいます。

ただしビタミンAは脂溶性ビタミンであるため、過剰摂取すると過剰症が現れます。

特に妊娠初期に大量に摂取すると胎児に奇形が生じる可能性があるため、注意が必要です。

ニンジンやカボチャなど植物からβカロテンとして摂取すれば過剰症の心配はないので、心配な人はβカロテンを摂取しましょう。

βカロテンはビタミンAに変換されない分は抗酸化物質として働きます。

活性酸素や過酸化脂質などの害を軽減してくれるので積極的に摂取したい成分です。

インフルエンザや風邪予防のため、ビタミンAを摂取する場合は下記の表の推奨量を摂取するようにしましょう。

<ビタミンAの摂取量(単位:μgRE>
  男性 女性
  推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐用上限量
0-5(月) 300 600 300 600
6-11(月) 400 600 400 600
1-2(歳) 300 400 600 250 350 600
3-5(歳) 350 500 700 300 400 700
6-7(歳) 300 450 900 300 400 900
8-9(歳) 350 500 1200 350 500 1200
10-11(歳) 450 600 1500 400 600 1500
12-14(歳) 550 800 2100 500 700 2100
15-17(歳) 650 900 2600 500 650 2600
18-29(歳) 600 850 2700 450 650 2700
30-49(歳) 650 900 2700 500 700 2700
50-69(歳) 600 850 2700 500 700 2700
70以上(歳) 550 800 2700 450 650 2700
<ビタミンAの多い食品(単位:μgRE)>
モロヘイヤ50g 半袋 420
人参50g 1/2本 380
ほうれん草100g 半束 300
豚レバー10g 一切れ 1300
うなぎかば焼き120g 一人前 1800
アンコウの肝50g 4150

緑茶

緑茶日本人になじみの深い緑茶は、インフルエンザや風邪予防に大きな力を発揮します。

緑茶にはカテキンというポリフェノールの一種が含まれています。

カテキンには抗菌作用とともに抗ウイルス作用もあり、日ごろから飲むことでウイルスや細菌への感染を軽減することができます。

特に冬季は冷ました緑茶でうがいをすることで喉粘膜への抗菌・抗ウイルス作用が発揮され、インフルエンザ予防に効果的です。

また緑茶にはビタミンCが豊富に含まれていることもポイントです。

ビタミンCは皮膚や粘膜を強化する働きがあります。

皮膚や粘膜が強化されれば、その分ウイルスや細菌からの感染に強くなるため、インフルエンザ予防には重要です。

緑茶は1日に1000ml飲むと健康維持に効果的と考えられています。

湯呑で10杯ほどに相当します。カテキンもビタミンCも水溶性で、1度に多く摂取しても体外に排出されてしまうため、なるべくこまめに摂取するのがおすすめです。

インフルエンザかな?と思ったら

インフルエンザかなインフルエンザウイルスは感染力が強いため、インフルエンザに罹患したら自宅でゆっくり療養することが重要です。

特に高齢者や子どもの場合はインフルエンザが重症化したり、インフルエンザ脳症や肺炎などの合併症が発症したりする可能性もあり、最悪の場合死に至ります。

そのため、無理をしないことが何よりも重要です。
  • 急激に38度以上の発熱が出て
  • 強い頭痛や関節痛、筋肉痛、悪寒などの全身症状もあり
  • 冬季(11月から3月)に発症する

といった場合はインフルエンザである可能性が非常に高いです。

インフルエンザの症状を軽減して快癒を速めるためにも、抗インフルエンザウイルス薬の服用が必要になるため、内科や小児科などを受診するようにしましょう。

インフルエンザ予防によくあるQ&A

インフルエンザは大人でも2回予防接種するのがよいと聞きました。なぜでしょうか?

1回の予防接種では十分な免疫が獲得できない可能性があるためです。

近年インフルエンザにかかっていたり、去年に予防接種を受けていたりしていた場合は1回でも十分に免疫が獲得できることが多いようです。

しかしインフルエンザにあまりかかったことがなかったり、今まで予防接種をあまり受けていなかったりする場合は、2回必要になることがあります。

インフルエンザの罹患状況や予防接種の状況にもよるので、回数は医師と相談しましょう。

インフルエンザの症状がなくなっても2-3日の自宅療養が必要なのはなぜですか?

症状がなくなっても体内にインフルエンザウイルスが残っていることがあるためです。

特にインフルエンザウイルスは感染力が強いため、自分の症状が消えた後でも人に感染することがあります。

職場や学校での流行を避けるためにも、症状がなくなってからきちんと2-3日療養するようにしましょう。

インフルエンザワクチンでアレルギー反応が現れることがあると聞きました。なぜですか?

インフルエンザワクチンは卵から作られるためです。

卵アレルギーがある人はインフルエンザワクチンでアレルギー反応が現れることがあります。

卵アレルギーがある人、卵アレルギーの疑いがある人は医師に申告するようにしましょう。

もちろん、重篤なアレルギーでなければ問題なく予防接種を受けることが可能です。

インフルエンザに罹患してしまったらなるべく早く治すためにどうしたらよいでしょうか?

まずは病院で診察を受けて抗インフルエンザウイルス薬を処方してもらい、しっかりと服用しましょう。

あとは安静にしてゆっくり休養を取ることです。

インフルエンザに罹患すると高熱になるため発汗が多くなり、水分が不足しやすくなります。

なるべくポカリスウェットやアクエリアス、OS1のような吸収率の良い飲料を飲んで安静にしましょう。

インフルエンザの予防にマスクは効果的なのでしょうか?

インフルエンザウイルスはマスクの隙間を通ることができます。

そのため、インフルエンザウイルスをシャットダウンする効果は期待できません。

しかしマスクをすることで口や鼻の周りに一定の湿度が保たれます。

インフルエンザウイルスは湿度に弱いため、粘膜への感染を防ぐ効果があります。

マスクを着けていれば100%防げるというものではありませんが、着けないよりも着けたほうがインフルエンザの予防効果は確実に高まります。

インフルエンザのまとめ

家族インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することで発症するかぜ症候群の一つです。

特徴としては急激な発熱とともに強い全身症状が現れることが挙げられます。

予防のためには予防接種をすることが重要です。

11月から3月に流行するため、なるべく11月中にはワクチンを接種しておくことが予防のポイントです。

13歳未満の子どもはワクチンが効きづらいため、2回接種が有効です。

特に受験を控えている場合は医師とあらかじめインフルエンザワクチンの接種スケジュールについて相談しておきましょう。

また予防のため乳酸菌やマヌカハニー、ビタミンA、緑茶などを日常的に摂取することも重要です。

一度かかると出席停止や出勤停止の日数も定められていておおごとになってしまうインフルエンザ、ぜひ予防方法をいろいろ重ね、十分に対策してくださいね。



【執筆者】大見 貴秀医師

大見貴秀医師帝京大学医学部卒業。麻酔科標榜医、麻酔科認定医。 日本麻酔科学会、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員、生活習慣病アドバイザー。

「治療」よりも「予防」を重視して診療にあたる現役医師。麻酔科医として勤務するだけではなく、加齢による身心の衰えや疾患に対するアドバイスを行う。

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