ロコモティブシンドロームで寝たきりにならないために始めたい、予防に効果的な運動と食事

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ロコモティブシンドロームロコモティブシンドロームという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

なかなか聞きなれない言葉だと思います。

ロコモティブシンドローム、略して「ロコモ」。

このページではロコモがどのような病気で、どのような対策や治療法があるかを解説していきます。

ロコモティブシンドローム(ロコモ)って?

関節ロコモティブシンドロームを日本語で言うと「運動器症候群」になります。

運動器とは骨や関節、筋肉など人間が動くために必要になる部位や器官のことです。

加齢により身体は衰えていきます。

例えば関節が摩耗して変形してしまうと「変形性関節症」という病気になります。

そのほか関節リウマチや骨粗鬆症、筋力の低下、持久力の低下、バランス能力の低下など運動器の機能を低下させる要因は様々なものがあります。

運動器の健康が維持できずなんらかの障害が発生すると、寝たきりになりやすく介護や支援が必要になってしまいます。

車いすこのように運動器の障害や加齢による衰え、生活習慣などにより寝たきりや歩行困難などの要介護のリスクが高まる状態のことを「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」と言います。

寝たきりや歩行困難になるとQOL(quality of life)が著しく低下します。

また介護により家族や経済的な負担が増え、本人も元気に活動することができません。

現在、日本人の平均寿命は男性が80.7歳、女性が87.05歳です。

しかしロコモティブシンドロームになると健康寿命(健康上問題なく生きていける年齢)が下がってしまいます。

現在、平均寿命と健康寿命の間には男性で約9年、女性で約13年の差があると言われています。

なるべく最期まで元気に暮らしていくために、ロコモティブシンドロームを予防することが重要です。

ロコモティブシンドロームになりやすい人チェックリスト

生活習慣ロコモティブシンドロームはある程度の予防や対策が可能な病気です。

反対に、生活習慣が悪いとなりやすい場合があります。

ロコモティブシンドロームになりやすい人には以下のような要因が当てはまります。

  • 運動習慣がない
  • 痩せすぎ(BMI指数18.5未満)
  • 太りすぎ(BMI指数25以上)
  • 激しいスポーツの習慣がある
  • カルシウム不足である
  • 更年期障害がある、または閉経している

足や腰といった、運動器は適度な運動をすることでその機能を保つことができます。

若いころからの運動習慣がないと、歳をとってからロコモティブシンドロームのなる可能性が高まるでしょう。

また筋量が少ない痩せすぎの人や、関節に負担がかかる肥満の人もロコモティブシンドロームになりやすい傾向にあります。

生活習慣を改善して運動習慣を付けたり、適正体重にすることが重要です。

なお、女性は閉経が近づくと徐々に卵巣の機能が低下していき、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少します。

エストロゲンにはカルシウムが骨に定着するのを促進させる働きがありますが、更年期に差し掛かるとその働きも弱まります。

その結果、骨粗鬆症などを引き起こしやすく、ロコモティブシンドロームのリスクが高まります。

ロコモティブシンドローム予防に役立つ食品、成分

足腰などの運動器の機能を維持するためには運動も重要ですが、それと同じくらい食事も重要です。

若いうちから食事には気を付けて、ロコモティブシンドロームを予防しましょう。

三大栄養素

タンパク質炭水化物、脂質、タンパク質はエネルギー源となるため「三大栄養素」と呼ばれています。

特に体重を気にしがちな若い女性や食が細い高齢者にあることですが、エネルギー源である三大栄養素の摂取量が少なくなってしまうことがあります。

エネルギーが足りないと人間は筋肉中のタンパク質を分解してエネルギー源にしようとします。

その結果、筋肉量が減少して疲れやすくなったり運動することが億劫になったりしてしまいます。

筋肉量を維持するためにも、エネルギー源である三大栄養素をしっかりと摂取することは重要です。

特にロコモティブシンドロームのリスクの高い高齢者の場合は、タンパク質が不足しがちな傾向にあります。

肉や魚、卵、大豆加工食品、乳製品などの高タンパクな食材を十分に摂取することがロコモティブシンドロームのリスクを下げるポイントになります。

カルシウム

カルシウムカルシウムは必須ミネラルの一つです。

ミネラルの中で最も人体に多く含まれており、特に骨には全体の99%以上が含まれています。

残りの1%未満は血液や細胞の中に分布して、筋肉や神経に対して重要な働きを担っています。

血液内や細胞内のカルシウム量は一定に保たれるようになっています。

そのため食事から摂取するカルシウムが少なくなると骨からカルシウムが溶けだし、血液中に放出されてしまいます。

一時的なものならば問題ありませんが、その状態が継続すると骨が脆くなり骨粗鬆症になってしまいます。

治癒力が低下した高齢者が骨粗鬆症になり、大腿部を骨折してしまうと寝たきりになってしまう可能性が非常に高まります。

丈夫な骨を維持するためにもカルシウムをしっかりと摂取するようにしましょう。

カルシウムは日本人に不足しやすい栄養素です。

カルシウムを多く含む小魚や乳製品、大豆加工食品、小松菜などを意識的に摂取するようにしましょう。

またビタミンCやレモンなどと一緒に食べると吸収率が上がります。

もともと不足しやすい栄養素のため、サプリメントを利用するのも有効です。

ビタミンD、K

しらす干しビタミンDは必須ビタミンの一つで、脂に溶ける「脂溶性」の性質を持っています。

ビタミンDは小腸でカルシウムの吸収を促進する働きと、骨から溶け出すカルシウムの量を調節して血中の濃度を一定に保つ働きをします。

カルシウム自体はあまり吸収率がよくないミネラルであるため、たとえ十分にカルシウムを摂取していてもビタミンDが不足すると同様に不足してしまいます。

ビタミンDはしらす干しや鮭、さんま、ヒラメなどの魚介類に多く含まれています。

そのほか乾燥したシイタケやきくらげにも豊富です。

ビタミンKも必須栄養素の一つです。

Dと同じく脂溶性の性質を持っています。

ビタミンKは骨にカルシウムを取り込むときに必要になります。

ビタミンKは納豆やパセリ、シソ、ホウレン草、小松菜などの緑黄色野菜に豊富に含まれています。

特に納豆、小松菜やホウレン草はカルシウムも豊富なので、骨粗鬆症予防に適しています。

またこれらの食品から摂取するほか、腸内細菌の働きでも合成されます。

コンドロイチン、グルコサミン

軟骨コンドロイチンもグルコサミンも人間の関節を構成する成分の一つです。

加齢や酷使によって摩耗してしまった軟骨を修復する働きがあります。

人間の体内でも合成され、関節を修復しますが、加齢と共に合成量が減っていってしまいます。

グルコサミンは甲殻類の殻や鳥や豚の軟骨に多く含まれ、コンドロイチンは鳥や豚の軟骨のほかフカヒレやウナギに多く含まれています。

どちらも日常的に食べるのが難しい食品ばかりなので、サプリメントの利用が効果的です。

イミダゾールペプチド

マグロイミダゾールペプチドは鳥類やマグロ、カツオなどの魚類に多く含まれている成分です。

これらの生物は長距離を移動したり水中を早いスピードで移動したりと非常に活動量が多いという特徴があります。

イミダゾールペプチドは筋肉中の乳酸の分解を促進して疲労を軽減する働きがあると考えられています。

鳥類やマグロ、カツオなどの魚類が活発に活動できるのはこのイミダゾールペプチドのためと考えられています。

ロコモティブシンドロームは運動する意欲が低下してしまうこともリスクになってしまいます。

イミダゾールペプチドを十分に摂取することで疲労感を軽減して運動に対して意欲的になる効果が期待できます。

イミダゾールペプチドは鶏肉やマグロ、カツオなどに多く含まれています。

ただし含有量自体はそれほど多いわけではないため、サプリメントを利用するのも有効でしょう。

ロコモティブシンドロームを予防する生活習慣

ロコモティブシンドロームを予防するためには、まず継続的な運動習慣をつけることが重要です。

はじめは、こんなことを試してみましょう。

自転車や徒歩通勤をする

自転車有酸素運動は足や腰などの運動器の機能を維持する基本の運動です。

普段ならば電車や車で通勤しているところを徒歩や自転車に代えてみるようにしましょう。

遠すぎるという場合は一駅分だけ歩いてみる、でもOKです。

行き帰りで合わせて40分程度の時間、有酸素運動をする時間を捻出してみましょう。

エレベーターやエスカレーターではなく階段を使う

階段階段を使うことで太ももや下半身の関節に刺激を与えることができます。

普通に歩くよりも強度の高い運動なので短時間でも十分に効果があります。

ちょっと歩いただけでは息が上がらないのに階段を上ると息が上がってしまった経験はないでしょうか?

忙しくて運動する時間を十分に取れないならばこのように強度を上げた運動をしてみましょう。

歩幅を広くして早く歩く

徒歩歩幅を大きくすればその分、足の筋肉や股関節の広い部分に刺激を与えることになります。

普通に歩くだけよりも強度が高くなるので、より強い刺激を与えられる上に、目的地まで早くたどり着けるというメリットもあります。

スクワットをする

スクワット肩幅より少し足を広めに開いて、つま先は30度程度ずつ開きます。

そのまま背筋を伸ばしたまま、お尻を後ろに引くようにして体を沈めます。

つらくない範囲までおろしたらそのままゆっくりと元に戻りましょう。

この際、膝が90度以上曲がらないように注意してください。

この動きを5回繰り返すのを1セットとして、1日3セット行います。

スクワットは下半身の筋肉を幅広く鍛えることができます。

筋肉の機能を保ちロコモティブシンドロームを予防する効果が期待できます。

片足立ちをする

片足立ちロコモティブシンドロームを予防するためにはバランス感覚を鍛えることも必要です。

特に片足を上げて靴下を履けない人は、特に重視して鍛えるようにしましょう。

机や壁などなにか掴まるものがある場所で、片足を上げます。

その状態を1分間維持しましょう。

それが終わったら反対の足も同様に行います。

左右を1セットとして1日3回行うとよいでしょう。

バランス感覚に自信がない人は両手で何かに掴まって行って構いません。

ロコモティブシンドロームで病院に行く必要がある?

検査ロコモティブシンドロームは初期のうちはなかなか自覚が出ません。

そのため、病院に行くという選択肢がなかなかできないかもしれません。

しかし健康寿命を延ばすためには医師の指導のもとロコモティブシンドロームを予防・改善するための生活を送ることが必要です。

簡易的な検査方法ではありますが、日本整形外科学会が「ロコモ25」というテストを公開しています。

「最近歩くのがつらいような気がする・・・」という自覚のある場合、一度ロコモ度を調べてみてはいかがでしょうか?

あなたのロコモティブシンドローム度をチェック!
日本整形外科学会公認「ロコモチャレンジ」というサイトでロコモ度テストを行うことができます。
ロコモ度テスト – ロコモ25


ロコモティブシンドロームによくあるQ&A

ロコモティブシンドロームは子どものうちから気を付ける必要がありますか?

子どものうちは成長も早く、骨や筋肉がどんどん成長していくためロコモティブシンドローム自体の心配はありません。しかし子どものうちから運動習慣をつけておかないと、歳を取ってからも体を動かす習慣がなかなかつかないことがあります。外で活発に遊んでいるなら問題ありませんが、なかなか運動をしないようならば本人の希望を尊重したうえでなにかクラブ活動やお稽古事をしてもよいでしょう。ただし強制すると運動に対する忌避感(苦手意識)が生まれてしまうこともあるので、無理はしないようにしましょう。

ロコモティブシンドロームと生活習慣病はどのような関係があるのでしょうか?

特に肥満はロコモティブシンドロームに大きな影響を与えます。

肥満の人は膝や足首などの関節にかかる負担も大きいため、変形性関節症になりやすいためロコモティブシンドロームのリスクが上がります。

一方でロコモティブシンドロームの予防は生活習慣病の改善にも影響します。

ロコモティブシンドロームの予防のためには運動習慣をつけることが第一です。

運動習慣をつけることで肥満が解消されていけば、コレステロール値や中性脂肪値、血圧なども改善される傾向にあります。

ロコモティブシンドロームのリスクが上がるのはどのくらいの年齢からでしょうか?

40代以降の年齢になるとロコモティブシンドロームのリスクが上がります。40歳を超えると代謝も落ちてきて、疲労を感じやすくなったり太りやすくなったりしてしまいます。

その結果、運動をなかなかする気が出ずに運動器の衰えを招いてしまいます。

女性の場合は閉経が近づき女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が低下するため、さらに注意が必要です。

若いうちから運動習慣と健康的な食生活を送るのが一番ですが、40歳を過ぎたらさらに気を付けるようにしましょう。

なかなか運動する習慣が身に付きません。なにかいい方法はないでしょうか?

一人だとなかなか続かないことが多いです。友人やパートナーなどを誘って二人や複数人でウォーキングやスイミングなどをすると長続きするでしょう。

またスポーツクラブなどに入会して特定のレッスンに参加するなど、モチベーションを上げることも重要です。

ロコモティブシンドロームのまとめ

適度な運動ロコモティブシンドロームは加齢により足・腰といった運動器の機能が低下して、寝たきりや歩行困難などの介護が必要となるリスクがある状態のことです。

健康寿命をより長くするためにも運動器の機能を維持してロコモティブシンドロームを予防することが重要です。

若いうちから適度な運動習慣をつけるほか、筋肉や骨を衰えさせないために十分にタンパク質やカルシウムを摂取するようにしましょう。

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【執筆者】大見 貴秀医師

大見貴秀医師帝京大学医学部卒業。麻酔科標榜医、麻酔科認定医。 日本麻酔科学会、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員、生活習慣病アドバイザー。

「治療」よりも「予防」を重視して診療にあたる現役医師。麻酔科医として勤務するだけではなく、加齢による身心の衰えや疾患に対するアドバイスを行う。

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