活性酸素とは

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酸化と老化/活性酸素/活性酸素が発生すると/活性酸素の発生原因

酸化と老化


地球が誕生した46億年前、地球上にはほとんど酸素はありませんでした。現在の生物にとってなくてはならない酸素は、海で発生した藻類などが光合成をし20億年以上もかけて作られました。

ほとんどすべての動物はこの酸素を使って体内の栄養分を分解し、エネルギーを作り出しています。

■酸化とは

物が酸素と結びつく働きを「酸化」といいます。例えば、切ったリンゴをそのままにしておくと、しだいに切り口が茶色に変色していきます。これはリンゴが空気中の酸素によって酸化された結果です。また鉄が次第に錆びていくのも酸化です。このように酸素に触れたものは必ず酸化していきます。

人間の体内でも同様のことが起きています。人間は呼吸により酸素を体内に取り入れ、血液に乗せて体中の細胞へ酸素と栄養分を運びます。それを受け取った細胞内では酸素で栄養分を燃やして(酸化させて)エネルギーを得ています。

人間のエネルギー発生の過程で酸素に触れたものが(細胞膜,DNAなど)が酸化してしまいます。細胞が酸化してしまうと、正常に働けなくなり、さまざまな病気につながってきます。

■老化とは

人間の遺伝子レベルでは、90歳〜115歳位まで元気に生きていけるようプログラムされています。ある日、遺伝子に組み込まれた時間が過ぎると「輝きつづけた電球がぱっと消えるように」天寿を全うします。

しかし、多くの人は40歳前後から老化が始まり、60歳前後で病気が発病し徐々に弱りながら死を迎えます。これは年をとるにつれ体の細胞が酸化され、錆びてしだいにボロボロになってしまうからです。

活性酸素


酸素の中でも特に酸化力が強い酸素を活性酸素といいます。身近なところにある活性酸素は、除草剤のパラコートなどです。

除草剤のパラコートには、植物の体内に大量の活性酸素を発生させる物質が含まれています。あまりにも大量の活性酸素が発生するため、パラコートを撒いた翌日にはほとんどの植物が枯れてしまいます。これを人間が誤って吸い込んでしまった場合は、ほぼ100%死亡してしまいます。

■活性酸素とは

人間は1分間に数十回呼吸をし、酸素を体内に取り込んでいます。通常の酸素は図のように原子の周りに8個の電子をもっています。それぞれの電子は2つで1つのペアを作り三重項酸素という安定した形で存在します。

しかし、何らかの原因で電子のペアが崩れると、酸素は活性酸素化します。通常の呼吸で体内に取り込まれた酸素の約3%が活性酸素になります。

活性酸素は、ペアになっていない電子を持っているため、非常に不安定な状態になります。この状態の酸素は、自らを安定させるため手近にあるところから電子を奪い安定(酸化)しようとします。そして、活性酸素によって電子を奪われた物質は、また自分の手近にある物質から電子を奪います。

これは例えるなら「駅前に止めていた自転車を盗まれた人が、ほかの人の自転車を盗む。その盗まれた人がさらに他の人の自転車を盗むというようにして、町全体が自転車泥棒だらけになっていく」というようなものです。この連鎖反応は大変素早く人間が知覚できる時間を遙かに超えたスピードで起きていきます。

活性酸素には4種類あります。

1.スーパーオキサイドアニオンラジカル

最も一般的な活性酸素で、安定した酸素分子の一方の原子にある電子が1つかけた状態です。酸化力が非常に強く、寿命は10万分の1秒です。


2.一重項酸素

通常の酸素(三重項酸素)から電子が2つ欠けた状態です。反応性が強いために次々と他の活性酸素に姿を変えていきます。皮膚が紫外線にあたると皮下組織内でよく発生します。


3.過酸化水素

酸素原子と2つと水素原子2つが結合してできた活性酸素の仲間で、殺菌剤としてよく知られています。

反応性が強く、細胞膜の内外を行ったり来たりすることができます。銅イオンや鉄イオン,スーパーオキサイドアニオンラジカル+水素イオンと出会うと、ハイドロキシラジカル+一重項酸素に変わります。寿命が長いのも特徴です。

4.ハイドロキシラジカル

過酸化水素を半分にしたような構造を持ち、酸化力が最も強い活性酸素です。反応が早く、寿命は50万分の1秒です。過酸化水素と反応すると、スーパーオキサイドアニオンラジカル+水+水素になります。

活性酸素が体内で発生すると、細胞膜にある脂肪酸の電子を奪い取ろうとします。そして電子を奪われた脂肪酸はとなりの脂肪酸の電子を奪いとるという連鎖反応がものすごいスピードで起こります。

■酸化が進むと・・・

体内には、活性酸素の攻撃から細胞を守る物質(抗酸化物質)がありますが、繰り返し活性酸素の攻撃を受けると、抗酸化物質の量も少なくなり、細胞がどんどん酸化していきます。酸化が進んだ細胞は次のいずれかの状態になります。

活性酸素により細胞内のDNAの制ガン遺伝子が破壊され、細胞がガン化する。

細胞膜の脂肪酸が酸化され、過酸化脂質になる。この過酸化脂質の増加が血管系の病気の原因となります。

活性酸素のが体内で過度に発生すると

■ガン発生の仕組み

人間の遺伝子(DNA)には、細胞がガン化するのを食い止めるための制ガン遺伝子があります。活性酸素によってDNA内の制ガン遺伝子が破壊されると、細胞のガン化が起こります。

ガン細胞は普通の細胞とは違い寿命がなく、多くの栄養分を消費する化け物細胞です。これは長期間活性酸素による攻撃を受けると発生する確率が高くなります。

■過酸化脂質

新鮮なバターはうすい黄色をしていまが、次第に変色しきつい黄色になりボロボロの状態になります。過酸化脂質とは、「変質したバターのような脂肪」と考えられます。本来は、「普通の脂肪」であったバターが、酸素によって酸化され過酸化脂質という「危険な脂肪」に変化したのです。

体内にはコレステロールや中性脂肪という脂があります。これらは、人体の機能を維持していく上で必要不可欠のものです。そしてこれらは、酸化されていない状態では血管をふさぐなどの害を及ぼすことはまったくありません。

しかし、これらの脂が活性酸素によって酸化されると、過酸化脂質に変化します。この過酸化脂質が、血管壁につき、しだいに壁の中に入り込み、徐々に血管をもろくしたり、血管をふさいでしまいます。

活性酸素の発生原因


通常呼吸で取り込まれた酸素のうちの3%ほどは、活性酸素化します。例えば、ネズミの細胞1個で、毎日平均1兆個の酸素が消費され、そのうちの3%(約300億個)が活性酸素になります。

通常活性酸素の発生率が3%くらいであれば体内にある、活性酸素を消去する物質(抗酸化剤)によって中和されるのですが、さまざまな原因により体内で活性酸素が大量発生することがあります。活性酸素の発生原因は、

  1. ストレスを感じたとき(最大の活性酸素の発生原因)
  2. タバコを吸ったとき
  3. アルコールを飲んだとき
  4. スポーツや激しい運動などで、酸素の消費量が増えたとき
  5. 電磁波を浴びたとき(携帯電話,電子レンジ・・・・)
  6. 紫外線を浴びたとき
  7. 医薬品,食品添加物,制がん剤などの化学物質が入ったとき
  8. 病原菌が入ったとき
  9. レントゲンなどで放射線を浴びたとき
  10. 工場の有毒ガスや車の排気ガスを吸ったとき
など、様々な原因があります。上記を50年前の世界と比べてみてください。例えば1や5,6,7,9,10などが現代と50年までは比べものにならないほど増えています。

活性酸素の発生原因が増えていくのと比例して、ガン,心筋梗塞,脳梗塞などが非常に増えてきています。我々現代人の体内にはもはや消しきれない活性酸素が大量に発生している状態です。

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