活性酸素の作用
活性酸素(フリーラジカル)の作用は体内で細胞を酸化させてしまうこと。体内には、活性酸素の作用から細胞を守る物質(抗酸化物質)がありますが、繰り返し活性酸素の攻撃を受けると、抗酸化物質の量も少なくなり、細胞がどんどん酸化していきます。
酸化が進んだ細胞は次のいずれかの状態になります。 活性酸素により細胞内のDNAの制ガン遺伝子が破壊され、細胞がガン化する。 細胞膜の脂肪酸が酸化され、過酸化脂質になる。過酸化脂質が増加してしまうと動脈硬化や脳梗塞など血管系の病気の原因となります。
活性酸素は生活習慣病の原因
活性酸素と過酸化脂質
新鮮なバターはうすい黄色をしていまが、次第に変色しきつい黄色になりボロボロの状態になります。過酸化脂質とは、「変質したバターのような脂肪」と考えられます。本来は、「普通の脂肪」であったバターが、活性酸素によって酸化され過酸化脂質という「危険な脂肪」に変化したのです。
体内にはコレステロールや中性脂肪という脂があります。これらは、人体の機能を維持していく上で必要不可欠のもので、酸化されていない状態では血管をふさぐなどの害を及ぼすことはまったくありません。
しかし、コレステロールや中性脂肪が活性酸素によって酸化されると、過酸化脂質に変化します。この過酸化脂質が、血管壁につき、しだいに壁の中に入り込み、徐々に血管をもろくしたり、血管をふさいでしまいます。その結果、動脈硬化や脳梗塞など血管系の疾病の原因になってしまいます。
活性酸素とガンの関係
人間の遺伝子(DNA)には、細胞がガン化するのを食い止めるための制ガン遺伝子があります。活性酸素によってDNA内の制ガン遺伝子が破壊されると、細胞のガン化が起こります。
ガン細胞は普通の細胞とは違い寿命がなく、多くの栄養分を消費する化け物細胞です。これは長期間活性酸素による攻撃を受けると発生する確率が高くなります。
活性酸素の発生原因
通常呼吸で取り込まれた酸素のうちの3%ほどは、活性酸素化します。例えば、ネズミの細胞1個で、毎日平均1兆個の酸素が消費され、そのうちの3%(約300億個)が活性酸素になります。 通常活性酸素の発生率が3%くらいであれば体内にある、活性酸素を消去する物質(抗酸化剤)によって除去されるのですが、さまざまな原因により体内で活性酸素が大量発生することがあります。活性酸素の発生原因は、
- ストレスを感じたとき(最大の活性酸素の発生原因)
- タバコを吸ったとき
- アルコールを飲んだとき
- スポーツや激しい運動などで、酸素の消費量が増えたとき
- 電磁波を浴びたとき(携帯電話,電子レンジ・・・・)
- 紫外線を浴びたとき
- 医薬品,食品添加物,制がん剤などの化学物質が入ったとき
- 病原菌が入ったとき
- レントゲンなどで放射線を浴びたとき
- 工場の有毒ガスや車の排気ガスを吸ったとき
など、様々な原因があります。活性酸素の最大の発生原因はストレスといわれています。ストレスが原因の病気を考えてみてください。ものすごく多くの病気が思い当たったのではないでしょうか。そのほとんど全てに活性酸素は関係しているのです。
上記を50年前の世界と比べてみてください。例えば1や5,6,7,9,10などが現代と50年までは比べものにならないほど増えています。 活性酸素の発生原因が増えていくのと比例して、ガン,心筋梗塞,脳梗塞などが非常に増えてきています。我々現代人の体内にはもはや除去しきれない活性酸素が大量に発生している状態です。