ビタミンB12の効果と効能 アミノ酸代謝,赤血球合成,悪性貧血予防,中枢神経機能維持

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ビタミンB12とは

ビタミンB12を多く含む肉類や魚介類ビタミンB12はビタミンB群の一つであり、水溶性で熱に強く、光に弱い性質です。

アミノ酸代謝の補酵素として働き、タンパク質の合成やエネルギー産生を助けています。

また、核酸の合成に関わり、赤血球の形成や、中枢神経の機能保持の作用もあります。

ビタミンB12の分子には微量のコバルトが含まれ、コバルトはビタミンB12とともに、肝臓に蓄えられて、酵素活性に作用します。

ビタミンB12は動物性食品の肉類,レバー,魚介類,卵などに多く含んでいます。

植物性食品には含有量が少ないため、厳しい菜食主義ではビタミンB12が不足することもあります。

ビタミンB12は不足すると悪性貧血やしびれなどの神経障害を引き起こす要因となります。

ビタミンB12を多く含む食べもの

ビタミンB12は次のような食品に多く含まれています。
牛、鶏、魚

  • 牛レバー 50g:26.4μg
  • 鶏レバー 50g:22.2μg
  • サンマ 生1尾 100g:17.7μg
  • しじみ 生 20g:12.5μg
  • あさり 生 20g:10.5μg
  • はまぐり 生 20g:5.7μg
  • 干し海苔 3g :2.3μg
  • 青海苔 1g :0.3μg

ビタミンB12は動物性食品に多く含まれ、毎日の食事で十分に摂取できますが、長期に菜食を続けている場合、不足する可能性もあります。

栄養のバランスが偏るときはサプリメントを利用してみましょう。

ビタミンB12の生理作用・メカニズム

ビタミンB12の活性を有する化合物には、ヒドロキソコバラミン・メチルコバラミン・アデノシルコバラミン・スルフィトコバラミン・シアノコバラミンがあります。

食品中のビタミンB12はタンパク質と結合し、胃酸やペプシンの作用で遊離します。

遊離したビタミンB12は胃内の糖タンパク質(内因子)と結合して、回腸に吸着し、体内へ取り込まれます。

その後、糖タンパク質のトランスコバラミンと結合して全身に運ばれ、主に肝臓に貯蔵されます。

体内ではアデノシルコバラミンとメチルコバラミンに変換され、補酵素として働きます。

食品から吸収されるビタミンB12は50%程と考えられ、一度の食事で2μgほどの量で内因子との結合が飽和します。

過剰に摂取した分は腸肝の循環により、再吸収されますが、残りは糞便へ排泄されます。

ビタミンB12の効果・効能

ビタミンB12には次のような効果・効能があります。

  • アミノ酸代謝
  • 赤血球合成
  • 悪性貧血予防
  • 中枢神経機能維持
  • 睡眠障害の改善

ビタミンB12が不足すると生じる症状

ビタミンB12は不足すると、

貧血

  • 悪性貧血
  • 高ホモシステイン血症(動脈硬化の促進因子)
  • 知覚障害
  • 睡眠障害
  • 食欲不振

などの症状があらわれます。

潜在性欠乏症・欠乏症とは?

潜在性欠乏症とは、慢性的にミネラルが欠乏している状態です。

「なんとなく体調が悪い」という症状が続き、この状態が長く続くと、生活習慣病にかかるリスクが高くなります。

欠乏症とは体内のミネラル分が欠乏している状態です。

よくおこる症状としては、ヨウ素欠乏による甲状腺腫や鉄欠乏による貧血カルシウム不足による骨粗鬆症、亜鉛不足による味覚障害、カリウム不足による循環器疾患です。

ビタミンB12の推奨量と摂取量,上限量

厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)にて以下の表が公開されています。

ビタミンB12の食事摂取基準(μg/日)
性別 男性 女性
年齢等 推定
平均
必要量
推奨量 目安量 推定
平均
必要量
推奨量 目安量
0~5(月) 0.4 0.4
6~11(月) 0.5 0.5
1~2(歳) 0.7 0.9 0.7 0.9
3~5(歳) 0.8 1.0 0.8 1.0
6~7(歳) 1.0 1.3 1.0 1.3
8~9(歳) 1.2 1.5 1.2 1.5
10~11(歳) 1.5 1.8 1.5 1.8
12~14(歳) 1.9 2.3 1.9 2.3
15~17(歳) 2.1 2.5 2.1 2.5
18~29(歳) 2.0 2.4 2.0 2.4
30~49(歳) 2.0 2.4 2.0 2.4
50~69(歳) 2.0 2.4 2.0 2.4
70以上(歳) 2.0 2.4 2.0 2.4
妊婦(付加量) +0.3 +0.4
授乳婦(付加量) +0.7 +0.8

ビタミンB12の効果的な摂り方

ビタミンB12の効果をアップさせる摂り方を紹介します。

効果・吸収率をアップさせる摂り方

貧血ビタミンB12は動物性食品に多く含むので、植物性食品より動物性食品から摂取する方が効率的です。

ビタミンB12とあわせて摂りたいビタミン・ミネラル

ビタミンB6葉酸はビタミンB12と似た作用があり、あわせて摂りたいビタミンです。

  • ビタミンB6:アミノ酸代謝に関与,神経伝達物質の合成
  • 葉酸:アミノ酸代謝に関与,赤血球合成,悪性貧血予防

ビタミンB12の作用を邪魔するビタミン・ミネラル

特にありません。

摂取期間の目安

食品ですので、継続的に摂ることが必要です。

ビタミンB12摂取の注意点

ビタミンB12摂取の際は次の点にご注意ください。

ビタミンB12の副作用

通常の食事で過剰症による健康被害はありません。

ビタミンB12の欠乏症を起こしやすい人

胃、小腸ビタミンB12は胃の壁細胞から分泌されるタンパク質(内因子)と結合して、小腸で吸収されます。

胃粘膜の障害、胃や回腸の切除手術によりビタミンB12の吸収率が低下し、欠乏症を起こす可能性があります。

一緒に摂ってはいけない成分,食品,薬など

制酸剤,H2ブロッカー,PPIのような胃酸を抑制する薬剤は、ビタミンB12の吸収を阻害します。長期にわたって併用する際は、ご注意ください。

ビタミンB12のよくある疑問Q&A

ビタミンB12と葉酸の関係を簡単に教えてください。

ビタミンB12と葉酸は赤血球の生成に関与し、悪性貧血の予防に役立ちます。

ビタミンB12の作用
アミノ酸代謝,脂質代謝,赤血球の生成,神経機能維持,骨髄における細胞分化,葉酸の再生産

葉酸の作用
アミノ酸代謝,赤血球の生成,細胞の分裂・増殖・成熟,胎児の発育

ビタミンB12単体のサプリメントとマルチビタミン・ミネラルのサプリメント、どちらがいいのか迷ってしまいます。どちらがどんな人に向いているか、違いを教えてください。

栄養素は他の栄養素と相乗的に働き、体内で様々な代謝機能を助けています。マルチビタミン・ミネラルのサプリメントをベースに摂り、ビタミンB12の不足による症状が続くときは、単体成分のサプリメントを加えてみましょう。

ビタミンB12単体のサプリメント
貧血気味の方,菜食主義の方,手術で消化管を切除した方,委縮性胃炎の方など

マルチビタミン・ミネラルのサプリメント
エネルイー消費の多い方,食事バランスが偏る方、野菜不足の方、外食が多い方、飲酒量が多い方,甘いものをよく摂る方など

ビタミンB12は日常的な食生活で不足しますか?たくさん摂れば摂るほど健康にいい成分ですか?

ビタミンB12は動物性食品に多く含み、通常の食事で不足することはあまりありません。しかし、植物性食品中の含有量が少量のため、厳格な菜食の方は不足することがあります。
ビタミンB12の吸収には胃で分泌される糖タンパク質が関与しますので、手術で胃や回腸を切除した方や、委縮性胃炎の高齢の方、小腸での吸収不全のある方は欠乏することがあります。

ビタミンB12はたくさん摂れば摂るほど健康にいい成分ではありません。食品中からのビタミンB12の吸収率は約50%と考えられています。ビタミンB12は胃から分泌される内因子により吸収量が調整され、1回の食事で2μg程度摂取すると、内因子の吸収機構が飽和します。たくさん摂りすぎても体内に吸収されず、排泄されます。年齢,性別,活動量に見合った摂取量を守りましょう。

ビタミンB12のまとめ

しじみビタミンB12はビタミンB群の一つであり、水溶性で熱に強い特徴をしています。

アミノ酸代謝・赤血球合成・中枢神経機能維持などに関わり、悪性貧血の予防に有効なビタミンです。

動物性食品のレバー・魚介類・卵などに多く含まれ、植物性食品に含まれるビタミンB12量は少量です。

ビタミンB12は不足すると、悪性貧血・高ホモシステイン血症・睡眠障害・知覚障害などを引き起こす要因となります。

ビタミンは他の栄養素と相乗的に働いて、その機能が作用します。

食事の栄養バランスが崩れる時は、サプリメントを補助に利用し、健康づくりに役立ててください。

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【執筆者】管理栄養士 afcom

管理栄養士 afcom氏米国にて高等教育終了後帰国し、食物栄養学部を卒業。大学研究室にて秘書、翻訳を経験後、現在管理栄養士として栄養関連記事の執筆、栄養指導、英日・日英翻訳に従事。

「シンプルな食スタイルで元気になりたい」こんな思いを伝えていきたいと、日々探求しています。

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